急性冠症候群とは
急性冠症候群とは、不安定狭心症〜急性心筋梗塞に至る疾患概念。急激な冠動脈狭窄によって生じる以下の二つの病態を包括した名称。
冠動脈
冠動脈は、大動脈起始部のバルサルバ洞からおこり、心筋に酸素を供給する動脈のことである。心臓を取り囲むようにして冠状に走っており、主に右冠動脈、左冠動脈前下行枝、左冠動脈回旋枝であり、特にLADとLCXに分かれる前の冠動脈を左冠動脈主幹部と呼ぶ。冠状動脈とも言う。
心筋
心筋とは、心臓を構成する筋肉のことをいう。心筋は、骨格筋と同じ横紋筋であるが、骨格筋は随意筋で多核の細胞でできているのに対して、心筋は単核の細胞でできており、不随意筋である。また、ミトコンドリアが非常に多く存在しており、心筋が要求するエネルギーの大部分をまかなっている。心房には血圧と血流の制御に関連する心房性ナトリウム利尿ペプチドと呼ばれるペプチドホルモンを合成、分泌する心筋細胞が存在する。心筋細胞は介在板により結ばれ、心筋線維を形成する。心筋線維は静止時には細胞外に対して-50~-90mVの膜電位を有する。骨格筋の絶対不応期は1~3msecなのに対して、心筋の絶対不応期は200msecと長い。